• 11月号READ特集
    「秋キャンプを楽しもう」

    涼しく過ごしやすい秋こそ、キャンプが楽しい季節です。 木々が紅葉するためロケーションが美しく、虫刺されの心配もありません。 また、空気が乾燥しているので、火起こしが楽にできるのです。 栗やきのこなど、美味しい食材がたくさん出回るのも魅力的。 初心者でもすぐに始められるので、 都会の喧噪を離れて、秋キャンプを楽しんでみませんか?

  • (プロフィール)
    高橋岳(たかはしがく)/ロゴスショップ東京店店長 1991年京都市生まれ。2014 年同志社大学商学部卒業後、 ロゴスコーポレーションに入社。ロゴスショップピエリ守山店店長、 ロゴスショップ愛知店店長を経て、現在、ロゴスショップ東京店店長。 お客様と共に、キャンプを中心としたアウトドアを楽しんでいる。 LOGOS HP http://www.logos.ne.jp

  • ア ウ ト ド ア の 魅 力 は「 自 由 」

    (SHIMICOM、以下S)高橋さんが「アウトドアのプロ」を目指したきっか けを教えてください。
    高橋さん 大学時代、何となく楽しそうだなと思い、「初めての人同士で キャンプを楽しもう」というサークルに所属しました。この時、初めてキャ ンプ場に行ったんです。全員が初心者なので、火起こしもひと苦労。 炭に着火剤をたっぷり掛けて火をつけ、「これで大丈夫」と思ったのに、 そんなに簡単にはいきませんでした。汗だくになってあおいで 空気を送っ ても、なかなか火がつきません。でも、それもいい思い出です。今なら、 1 分で火がつく炭が売られているので、あれを持っていくでしょうね。 初心者にはお勧めですよ。
    S 初めてのキャンプでは、どんな料理を作ったのですか?
    高橋さん 飯ごうでご飯を炊き、ダッチオーブンで豚汁を作りました。 野菜を切るのもぎこちなく、食べる頃にはすっかり夜になっていましたね。 でも、アウトドアの開放感からでしょうか、星空の下で食べた食事は 本当に美味しくて、今でもはっきりと 覚 えています。この 感 動 が、アウト ドアを始めるきっかけになり、さらに、その楽しさを少しでも多くの人に 伝えたくて、この仕事に就きました。
  • S アウトドアの魅力は何ですか?
    高橋さん 気の合う仲間とはもちろん、ひとりでも楽しめるし、何 時から お酒を飲んでも、いつどんな食事をしてもかまわない。遊ぶのも、寝るの も、気の向くままでいい。アウトドアでは何でも自由できるのが魅力です
    S アウトドアに定義はないんですね。
    高橋さん 私は「自宅から一歩でも外に出たら、もうアウトドア」だと思っ ています。庭で BBQ をしても、ベランダで食事をしても、それは立派な アウトドアです。初心者の方は、グランピングから始めるといいかもしれ ません。
    S 最近よく耳にする言葉ですが、グランビングについて教えていた だけますか?
    高橋さん グランビングとはグラマラスとキャンピングを合わせた造語 で、「魅力的なキャンプ」という意味になります。ベッドやテーブル、椅子、 BBQ グッズなど全てがそろったテントで、キャンプをすることです。キャ ンプ場にはすでにテントが張られていますから、手ぶらで出かけても不自 由なく楽しめます。道具を準備したり、持ち運ぶ煩わしさもありません。

    手ぶらでキャンプができるグランピングなら、 週末、仕事からそのままキャンプ場に向かうことができます。
    1日1組限定グランピング「Glee Club」 千葉県東金市大沼田 206 HP

  • フレームがないため、コンパクトで、設営も簡単にできるティピー。 小物を吊して、アウトドア気分を盛り上げたい。

  • 秋キャンプの醍醐味は焚き火!

    S 秋キャンプならではの「楽しみ」を教えていただけますか?
    高橋さん 夏と違って涼しいので、焚き火ができます。火を前におしゃ べりをするだけでも楽しいものです。
    S では、焚き火のやり方を教えていただけますか?
    高橋さん BBQ と違うのは、炭ではなく薪を使うことです。細くて火 がつきやすい薪と、太めの火もちがいい薪を用意するといいでしょう。 薪の組み方は人それぞれですが、私の場合、焚き火台の上に火もちが いい薪を、地面と平行に三角形に組みます。このとき、片方の端を接 する薪に乗せて、斜めに組んでいけば隙間ができるので、風の通り道 が完成。何本か組み上げたら、三角の中央に火がつきやすい薪を立て て入れ、そこに火をつけてください。
    S 焚き火をするには、焚き火台が必要なんですね。
    高橋さん 草木を燃やしたり、地面に焦げ跡を作ってしまうため、直火 は禁止です。もちろん、灰を残して行くのもルール違反。その点、焚き 火台には灰受け皿がついていますから、皿ごと捨てに行けます。火が はぜたり、火の粉が舞うため、化学繊維の服を着るは危険です。また、 薪の積み過ぎにも注意しましょう。薪の量はほどほどにして、燃え尽 きそうになったら足してください。
  • S 焚き火で焼き芋を作るのも楽しそうですね。
    高橋さん 焼き芋を焼くときは、サツマイモを新聞紙にくるんで、水で しっかりと濡らし、さらにそれをアルミホイルで包んで火に入れると、 焦げることなくホクホクに焼けます。焚き火を囲んで食べるスイーツは 格別。いろんなスイーツにチャレンジしてみてください。水に小麦粉と 卵を加えて混ぜ、裏返したダッチオープンの蓋にバターを溶かして焼け ば、クレープができます。ジャムや蜂蜜を掛けてもいいし、マシュマロ などのスイーツを入れて巻いてもいいでしょう。BBQ など夕食の残りを 包めば、おつまみにもなります。マシュマロを焼くのも定番です。ディッ プ用のチョコやチーズが売られていますから、それらを持参するとより 楽しめます。

    北欧の伝統的な焚き火、スウェー デントーチ。チェーンソーで丸 太の 8 分目ほどまで、4~8 等 分に切れ目を作り、そこに燃え やすい新聞紙や小枝など入れて 着火。丸太に火が燃え移ったら 完成です。切れ目の間から見え る炎が、何とも幻想的!

  • 星を眺めて、ロマンチックな気分に

    S 夜は星空もきれいでしょうね。
    高橋さん 街灯や車のヘッドライトなどが少ないキャンプ場では、都会 より多くの星が見えるので、ぜひ、星空を見上げてみてください。とく に秋は湿度が低く、空気が澄んでいるため、星がきれいに見えます。
    S 夜空を楽しむために、用意すべきアイテムはありますか?
    高橋さん 見上げるだけで十分ですが、私は星座盤を持っていきました。 小学校以来の星座盤でしたが、ひとつあるだけで、星座を当てたり、星 座盤を頼りに星座を探したりと、思った以上に盛り上がれます。ただ、 夜は冷え込むので、防寒対策をしっかりとしておくことがポイントです。
    S 洋服以外の防寒グッズも必要ですか?
    高橋さん 寝袋の中に起毛したブランケットを入れておけば、朝の冷え 込み対策になります。冷気は地面から伝わってくるので、アウトドア用 のベッドや空気を入れてふくらませるマットを使うと寒さを防げるで しょう。空気圧を利用したマットなら、バルブをひねるだけで自動的に ふくらむので便利です。
  • S 高橋さんにとって、キャンプとはどんなものですか?
    高橋さん 自然と一体になれるキャンプからは、パワーがもらえます。 仕事で疲れていても、何か辛いことがあっても、屋外でご飯を食べたり、 寝るだけで元気が出てきます。だから、私にとってキャンプは、リフレッ シュできるものですね。自然を感じることで、たくさんの発見もあります。 例えば、夜、テントで寝ころんでいると、静けさの中から虫の声が聞こ えます。波の音や風の音、葉っぱがこすれる音なども聞こえるでしょう。 そして、日常生活でクラクションや雑踏のざわめきが当たり前になって いたことに気づかされるのです。音ばかりではありません。朝は濡れた 草の香りがして、清々しい気持ちになります。
    S 日常から解放されるイメージですね。
    高橋さん アウトドアでは何でも「自由にできる」と言いましたが、自 分を解放して「自由になれる」場所でもあります。秋はキャンプの季節。 肩肘張って道具をそろえ、遠くまで行かなくても、キャンプはすぐそこ でできます。ぜひ、みなさんもそんな開放感を味わってください。
  • (取材を終えて)

    キャンプは夏のアウトドアだと思っていましたが、秋ならでは の楽しみがあるとは驚きでした。焚き火を囲んでスイーツを食べ、 星空を眺めて、静けさを堪能する。道具を持っていなくても、 グランピングで楽しめるなら、週末に友だちを誘って、秋キャンプ を楽しんでみようかなと思いました。

    (クレジット)
    取材協力:ロゴス
    取材・文:吉澤実祐
    写真:タカオカ邦彦 

    今回、取材に協力してくれた〈ロゴス〉は、 「Enjoy Outing」が合い言葉のアウトドアブ ランドです。扱う商品は、マリン専門グラン ドと登山専門ブランドの中間。日本に BBQ文化を根づかせたことでも知られています。
    ロゴスショップ 東京店
    東京都江東区豊洲 2-4-9 アーバンドッグ ららぽーと豊洲 3F
    TEL:03-5859-0673